宿り木キャラクター日記 ~高木さん家4~

イースの手紙










 元気かい? 僕は元気だよ。

アクアさんの捻挫は治っただろうか。

君に会ってからもう1ヶ月も経つだね。

 一週間前に学園へついたんだけど、

何も変わってなくて少しホッとしたよ。

でももう一度学園に戻ってこようと思ったのも

君に会えたからなんだよね。本当にありがとう。

それじゃ、またね。


追伸:プレオによろしく










 返事ありがとう。

アクアさんもプレオも元気そうでよかった。

あ、もちろん君も元気で良かった。

 まだ体が旅をしていたときのままみたいで

学園生活に慣れないんだ(苦笑)可笑しいよね。

旅に出る前は学園での生活のほうが日常だったのにさ。

それじゃ、ミラもモモグの森の保護頑張ってね。












 今日、ココアのお墓参りに行ってきたんだ。

お墓と言ってもぼくが石にココアの名前を刻んだ

ものなんだけどね。

ココアと出会った森の景色が見下ろせる丘に作ったんだ。

学園に戻ったときも思ったけど、

ココアのお墓から見える景色を眺めたら

帰ってきたなぁって実感がわいたよ。

それじゃ、またね。










 そうそう、大事なことを書くのを忘れてしまったよ。

実は学園を離れていた期間が長かったから

留年することになっちゃんだ。

旅の途中は勉強なんてしてなかったんだから

仕方ないんだけどさ。

毎日、課題と宿題の多さに倒れそうになってるよ(苦笑)

まぁ、そのほうがココアのことを思い出さなくて

すむんだけどね。

それじゃ、今度こそ本当にまたね。










 この間、最後に変なこと書いちゃってごめんよ。

ミラに励まされたおかげでもう一度頑張ろうって

思ったんだ。そうそう逃げだそうとか考えないよ(笑)

 それに君との手紙がいい息抜きになっているんだ。

だから僕の体調を気遣って手紙を控えるなんて言わない

で欲しいな。

プレオのことやモモグの森のことじゃなくても

構わないからさ。

あ、でもミラが暇なときに書いてくれればいいからね。

それじゃ、ミラも身体気をつけてね。手紙待ってるよ。










 旅をして良かったなあって今日初めて実感したよ。

相変わらず課題と宿題は多いんだけどさ、

それでも旅をしてたおかげでいろんな薬草を見てきたか

ら頭に入りやすいんだ。まだ知らない薬草も多いけど、

やっぱり実際目にして触れたもののほうが

覚えやすいよね。

留年だってわかったときは戸惑いのほうが大きかった

けどなんとかなりそうで良かったよ。

 というか、ぼくのことばかり書いているけど

ミラの調子はどう? 何か変わったことはあったかい?










 返事ありがとう。元気そうで良かったよ。

でもミラのほうも忙しそうだね。

モモンガを観察するだけだと思っていたけど森の保全も

ミラたちの仕事だったんだね。

自然相手の仕事は大変だと思うけどミラも頑張ってね。

 ミラの予想通り、新しいクラスメイトたちからは遠巻

きに見られているよ(苦笑)

まぁ、そのうちみんなも飽きるだろうから気にしないよ

うにはしてるけどね。

その前にぼくもみんなの名前と顔くらいは一致させてお

かないとだよね(笑)










 森にいるモモンガの名前をすべて言えるなんて

すごいね。毎日接してるとはいえ、大変なことだと思う

よ。

ぼくはやっと新しいクラスメイトの名前と顔が一致して

きたよ。そのおかげで友人が一人できたんだ。

シオンっていう子なんだけどさ、気さくでいい子なんだ

よ。

あ、幾つかしか変わらないのにいい子はないか(苦笑)

難しい年頃だし、ここだけの秘密にしておいてね(笑)










 聞いてくれよ、ミラ! 

すっごく綺麗な子がいたんだ。

噂では聞いていたんだけどあそこまでだとは思ってなか

ったんだ! しかも突然向こうから話しかけてきたから

ビックリしちゃったよ。

ぼくが旅に出ていたことを誰からか聞いたらしくってね。

そこで見つけた薬草を譲って欲しいっていう話だったん

だ。断る理由もないから余ってる薬草を渡してあげたら

満面の笑みでお礼を言われちゃったよ。

でもその子が去って行ったあとの周囲の視線が怖かった

んだけどなんでだと思う?










 やあ、ミラ。

この間の手紙、何かいつもと違って怒ってるような気が

したけど嫌なことでもあったのかい? 

ぼくでよければ話してみてよ。

なんのアドバイスもできないかもしれないけどさ。

誰かに言うだけで楽になることがあるだろう?

 そうそう話は変わるけどミラはアドノーの町へ行った

ことある?

そこの薬草店の子にモモグの森のことを教わったんだ。

その子もモモンガを飼っているんだよ。

それじゃ、またね。










 最近風邪が流行ってるみたいだけど

ミラとアクアさんは大丈夫? ぼくは大丈夫だよ。

 いつだったかの手紙で年下の友人、シオンのことを書

いたと思うけど……。彼はグランとも親しいらしいんだ。

あ、グランっていうのは前に書いた綺麗な子のことだよ。

先生の養い子だからってこともあるけど

あまり友人がいないらしいから

シオンはほっておけなかったのかもしれないね。

ぼくのことも気にかけてくれるような奴だしさ。

それじゃ、またね。


追伸:そうそう忘れてたけどグランは男の子だよ。

ぼくより5歳も年下なのにすごいよね。










 この間のこと、謝らなくても大丈夫だよ。

イライラしちゃうときは誰だってあるよ。

ましてや、心配ごとが重なったんだもの。仕方ないさ。

 ところでその心配ごとのことだけど……。

森にいるモモンガの怪我はひどいの? 

怪我の程度にもよりそうだけど、どこまで人間が手を出

していいのか線引きが難しいよね。

ココアが怪我をしたときも、少し迷ったんだ。

ココア自身の自然治癒力に任せたほうが

いいんじゃないかって。でも結局『ハゴソウ』っていう

薬草を使って治療しちゃったんだけどね(苦笑)










 治療っていえば、以前アドノーの町にある薬草店の子

供がモモンガを飼っているって書いたこと覚えてる? 

フィット君っていうんだけど、彼の飼ってるモモンガが

怪我しちゃったときに出くわしてさ。そのときちょうど

『ハゴソウ』を持っていたから治療してあげたんだ。

『ハゴソウ』って殺菌作用があるから切り傷とかの消毒

にいいんだよね。ミラも消毒が必要なときは使ってみて。

それじゃ、またね。

モモンガの怪我が早く治ることを願ってるよ。










 やあ、ミラ! モモンガの怪我は切り傷だったんだね。

傷つけたばかりなら『ハゴソウ』を患部に塗ってあげる

といいと思うよ。

でもすでにカサブタになっているようだったら必要ない

よ。あとはモモンガの自然治癒力に任せてあげてね。

といってもこの手紙が届く頃にはその仔の傷も治って

いるだろうね。

 そういえば、『ハゴソウ』を買いにアルノーの薬草店へ

行ったんだね。フィット君たちは元気だった? 

あそこの店主さんは信用ができるから、薬草のことでわ

からないことがあったら聞いてみるといいよ。

それじゃ、またね。










 ミラ、元気かい? ぼくは元気だよ。

モモンガの怪我が治って良かったね。フィット君たち親

子も元気そうで良かったよ。また会いたいな。あ、もち

ろんミラにも会いたいと思っているよ。って、なんか文

章にすると照れくさいね。

 そうそう話は変わるけど、前にグランに薬草をあげた

って書いたこと覚えてる? 彼ってばその薬草を使って

新しい使い方を見いだしたんだよ! すごいよね! 

ぼくも頑張らないとって思っちゃったよ。

それじゃまた、手紙書くね。










  返事が遅くなってごめんよ。

アルフ先生に叱られてしまって……

いや、全面的にぼくが悪いんだけどね。

あぁ、アルフ先生っていうのはぼくの恩師なんだけど、

留年の手続きとか課題提出とかの忙しいさに戻ってきた

報告をすっかり忘れてたんだよ……(苦笑)

 言い訳かもしれないけど学園に戻った初日に、アルフ

先生の部屋へ行ったんだ。

でもその時は先生がいなかったんだよ。

まぁ、忘れていた事実は変わらないんだけどさ(苦笑)










 心配をさせちゃったみたいでごめんね。

ぼくは元気だよ。精神はヘロヘロだけどね(笑)

なんでかって? それはね、さっきまでペナルティーと

してアルフ先生の部屋を掃除していたからだよ……(泣)

こう言ってはなんだけど、先生の部屋は言葉に表せない

くらいすごいんだ。あの部屋の掃除はもう二度としたく

ないって思ったよ(苦笑)

 それはそうとアクアさんの風邪はどう?

  もう治ってるといいんだけど……。

ミラは風邪ひかないように気をつけてね。










 やぁ、ミラ。

やっぱり君も風邪をひいてしまったのか……。

治りかけって書いてあったけど、もう治った? 

ぶり返しには気をつけてね。

 今日授業で喉の腫れに効く薬草のことを習ったんだ。

お茶にして飲んでも美味しいらしいんだけど、ぼくは

まだ見たことがないんだ。でもミラが住んでいる地域に

も自生しているらしいから、フィット君の家で取り扱っ

てるかもしれないね。また、あの薬草店に行く機会があ

ったら聞いてみるといいよ。

ただ、薬草だからお茶にしても美味しいかはわからない

んだけどね。もし試したら、どんな味か教えてくれると

嬉しいな。それじゃ、またね。










 ミラ、元気かい? 

この間は薬草を送ってくれてありがとう。

早速飲んでみたけど、やっぱり独特な味だね。ミラは大

丈夫だって書いていたけどぼくは無理そうだ(苦笑)

 最近は授業とレポートの毎日の生活にも慣れてきたよ。

不思議なんだけどね。旅から帰ってきた今のほうが授業の

内容が頭によく入っていくような気がするんだ。

学園でも薬草を自分たちで採取しに行くことはあるから、

机上だけの勉強ではないはずなんだけどそういうのとは

違うのかな? 

 旅に出たことはまったく後悔してなかったけど、肯定

もできてなかったんだ。でも、最近は旅に出たことは

必然だったんじゃないかって思うようになってきたよ。

そのおかげでミラにも会えたんだしね(笑)










 ミラ! ぼくはやっぱり医師になりたい。

病や怪我によく効く薬を開発する仕事も魅力的だと思う。

だけどぼくは、苦しんでいる人と間近で接する医師に

なって、その人が少しでも早く笑顔を取り戻す手伝いを

したいんだ。

ココアのことを受け入れることができずに逃げ出した

ぼくには大それた夢かな? でも絶対に叶えてみせるよ。

決意表明ってわけじゃないけど、ミラには一番最初に知

っていて欲しくてさ。それじゃ、またね!










 ミラ、応援してくれてありがとう。

正直、君にどう思われるか少し不安だったんだ。

だからミラからの返事がとても嬉しかったよ。

しかも『卒業したらうちの村に来て開業してよ』なんて

言葉まで貰ったんだ。絶対に医師になってみせるよ! 

でも残念ながらミラの希望を叶えるのは難しいかな。

卒業してすぐに一人前になれるわけじゃないんだ。

最短でも5年くらいかな? ベテランの医師の元につい

て学ばせてもらうんだ。

ミラの提案を受け入れることができるのはそのあとかな

ぁ?










 ミラ、返事ありがとう。

君に一番に伝えられて、しかもあんな言葉まで貰えるな

んてさ。『いつまでも待つわ』なんて、なんだかプロポ

ーズみた……あ、いや、なんでもないよ。

 えっと、何の話だったっけ?… …あ、そうそう!

  誰の師事を仰ぐかだったよね? 

アルフ先生に頼もうとしているんだけど、どうかな?

  でもさ、アルフ先生って生徒の嫌がる顔が見たいって

言って課題を増やしたり、部屋が魔窟のように汚れてた

りするんだけどすごく人気があるんだ。

だから師事を仰ぎたいって人は多いと思うんだよね。

今度手紙を書く頃には結果がわかってると思うから教え

るね。その間ミラは、ぼくがアルフ先生の弟子になれる

ことを祈ってて欲しいな。










 ミラ!! 君が祈ってくれたおかげで無事、アルフ先

生の師事を仰げるようになったよ。

なんだか夢みたいでまだ全然実感とかわかないんだけど

さ。

そうそう、ぼくの他にシオンもアルフ先生の元で学べる

ことになったんだ。まさか、彼もアルフ先生にお願いし

ているとは思わなかったから驚いたよ。

そういえば、そのシオンの様子が最近おかしいんだよね。

あれだけちょっかいをかけていたグランに声をかけてい

ないんだ。もしかして喧嘩でもしたのかな?










 やぁ、ミラ。君のアドバイスどおり、シオンに話かけ

てみたよ。

どうもアルフ先生の弟子に選ばれたのが自分の実力じゃ

なくてグランのおかげでなったんだって思ってたみたい。

グラン、覚えてる? 以前話したすごい綺麗な子のこと

だよ。彼はアルフ先生の養い子なんだ。

だからシオンも今回の件は、実力じゃなくてグランの力

添えのおかけだと勘違いしちゃったみたいなんだ。

まぁ、ぼくも自分がなんで選ばれたのか不思議でしかた

なかったんだけどね。

だってぼくよりも成績優秀者たくさんいたんだよ?

  だから、聞いてみたんだ。そしたらあの魔窟の部屋の

掃除を逃げ出さずにしたのがぼくら二人だけだったんだ

って(笑)

まさかあれが審査対象だったなんて、アルフ先生らしい

よね。










 ミラ、返事が遅れてごめんよ。

アルフ先生の弟子見習い? みたいなものになってしま

ったら急に忙しくなってしまったんだ。

とりあえず、ぼくはなんとか元気にやってるよ。

君はどうだい? それじゃ、またね。短い手紙でごめん

よ。



追伸:これからアルフ先生の手伝いで往診に行ってくる

んだ。初めてのことだから、なんだか緊張するよ。

今度手紙を書くときに感想を書くね。










 やっぱりアルフ先生ってすごい人だよ、ミラ!

  当たり前なのかもしれないのだけどカルテを

見なくても、顔を見ただけで患者さんのことを

覚えているんだよ! 

ってそう言えば君も観察してるモモンガの見分けがつく

って言ってたね。

あぁ、ぼくの回りはすごい人だらけだ……。

ぼくも頑張って追いつかなくっちゃ!

 そうそう、アルフ先生のポケットにはいつも飴が

入っているんだよ。てっきり自分で舐めるために入れて

あるのかと思ってたんだけど違ったんだ。あれは小さい

子が診察を終えたときのご褒美だったんだよ。

それを指摘したら先生が照れ臭そうに『内緒な』って

言ったんだ。だからミラ、ここだけの話してね(笑)










  やぁ、ミラ元気かい? ぼくは元気だよ。

君のいう通り、アルフ先生は良い先生なんだ。

まぁ、部屋は汚いけどさ(笑)でも、汚いとは言っても食べ

残しとかじゃないから安心して。

資料や、本がいたるところに積み重なって置いてあるだ

けなんだ。

それにしてもあんな乱雑に積み重なっているのに本人は

どこに何があるかわかるんだから不思議だよね。

ぼくも本格的に医師として働きだしたらあんな魔窟を

生み出しちゃうんだろうか? 

ちょっと想像できないけど、もしそんなことになったら

君に片づけを手伝ってもらおうかな。なんてね(笑)










 前回書いたことに怒ってる?

  それとも体調を崩してしまったのかい?

  返事がこないから心配です。この間書いたことは冗談だ

からね。

ミラに掃除を手伝って貰おうなんて考えてないよ。

ミラがあの手紙を読んだせいで気分を悪くしてしまった

のならごめんよ。悪気があったわけじゃないんだ。

もし許してくれるなら、また手紙送って欲しいな。

あー、いや、許したくなくてもその理由を書いて送って

欲しいな。直せるようなら頑張って直すからさ。

お願いだよ、ミラ。それじゃ、またね。

手紙待ってます。










 あー、ミラごめんよ。

もう前回の手紙は読んでしまったかい? もしまだなら、

そのまま読まずに捨ててくれると嬉しいんだけど

ダメかな? 

まさか、連日続いた雨の影響で郵便が遅れていただけ

だったなんて思いもしなかったんだ。

完璧に覚えているわけではないけどすごく女々しい

文章を書いた記憶はあるんだ。

いや、あのときは本当に君に嫌われてしまったのかと

思って不安だったんだよ。でも冷静になって思い返した

ときにはもう配達の人に渡したあとだったわけで……。

雨に濡れて文字が読めなかったっていう君からの返事を

期待してるよ(苦笑)










 やっぱり読んでしまったのか……。

あー、違うんだ。ミラが悪いわけじゃないんだよ。

ただ、ものすごく恥ずかしいってだけで(苦笑)

どんな顔をして君に会うか考えるだけで動悸がしてくる

よ。でもまさか君に、こんなに早く会えるなんて想像

すらしてなかったよ。

モモンガの分布調べにこっちのほうへ来ると書いてあっ

たけど、いつ頃来られそうなんだい? 

そのときはココアと出会った森を案内するから楽しみに

していてよ。

 それじゃ、また手紙を書くよ。あ、でも、それはミラ

がこちらから帰ってからかな? 

道中気をつけて来るんだよ。楽しみに待ってるからね。







キャラ日記の部屋へ戻る   TOPに戻る